コンセイソン体制2試合目、自力で掴んだタイトル【スーペルコッパ・イタリアーナ 2025】

MIL

就任からわずか約1週間で負けたら即敗退のスーペルコッパ・イタリアーナで後半立ち上がりまでは0‐2でリードを許し苦戦も3点を奪い、逆転を飾り宿敵インテルとのミラノダービーを制し、90分で自力優勝を掴んだコンセイソンミラン。
自らのスタイルを試合内外でも早々に披露し、選手たちに消えない灯をもたらしたコンセイソン。我々が待っていた一体感と熱意を示してくれたこの一戦をゆるく振り返ります。

【前半】

4‐3‐3スタート

【攻撃面】
フォファナをアンカーに置いて隣のラインデルスは比較的モラタに近い位置を取り、モラタが受けに下がり空いたスペースを斜めの動きを交えながらテオ、ラインデルス、プリシッチの3人で三角形を維持しながら左サイドでは足元へのボールを中心にチャンスを作る。
左に比べて右は隙を見てヒメネス、ムサ、エメルソンがワイドの位置で縦や時折、エメルソンが内側に入りながら近い距離間でビルドアップ、クロスも狙い両サイドとも中盤3人の運動量を活かしながら攻める。

ラインデルスが斜めに抜けてPA付近に深く入り中央に折り返そうとしたシーン、ラインデルスがPA手前でDFの間を細かいタッチでコースをこじ開けて右足を振るもミートせずでゴールには繋がらなかったものの、防戦一方になり耐えるだけにならずチャンスを創造出来たことはポジティブだった。
プリシッチが入ることで単純な縦横の攻撃にならずボールを持って外を向いてから内に入ったりカットインから対角にパスを供給したりと攻撃に色が着くようになってリズムを作れていた
【守備面】
インテルの左右のCBが上がってビルドアップの枚数が増えるシステムに対して
右のヒメネスが必ず最終ラインに降りてディマルコを徹底マークし5‐4‐15‐3‐2のブロックを形成。
ヒメネスが前半からディマルコを自由にしないように常に近い位置で封じていた。
前からはモラタ、プリシッチが常に追い、ボランチを使われないように2列目からラインデルス、ムサも果敢にプレスをかけ中央で自由に組み立てられないように近い距離で圧をかけ続ける。

試合終盤まで集中力を切らさず前線からプレスをかけ続け、相手の20番に組み立てさせる余裕を作らせずディマルコにも決定的な仕事をさせなかった。しかし、パスミスから与えたスローインのリスタートから、タレミ➡ラウタロに折り返されシュートフェイクで釣られ切り返され1点を献上したには悔やまれる。
最終ラインが釣られた一瞬をロングボール1本でチャンスを作られる場面が何度かあったものの、チャウが体を倒してギリギリクリアでなんとか免れた。
気を抜いた瞬間の失点は痛かったが、長期指揮のシモーネインテルに比べて、時間もなく日程も短い中で良く闘ってたと思う。

【後半】

後半も4‐3‐3スタート
(守備時は変わらず、5‐4‐1、5‐3‐2、攻撃時は4‐4‐2)
(※画像は選手交代、システム変更後)

【攻撃面】
追加点を献上した後にレオンが入りテオとレオンで左サイドから逆襲開始。
直後にレオンが運んで得たFKからテオが正確なコースにグラウンダーシュートをねじ込んで1点返す
帰ってきたレオンが単独でビセックを突破し深く切り込んで折り返しラインデルスが合わせるも、バストーニの顔面ブロックで弾き出される…が違いを見せつけるレオンにプライドのエンジンがかかる。
セットプレイでもシュートまで行き、右サイドからのクロスもモラタが合わせてゴールを匂わせるシュートも増え流れを手繰り寄せ始める。
勢いを取り戻したテオにとレオンの2人でインテルの右サイドを破壊、人数不利もプリシッチが抜群のセンスでBOX内で受け体を倒しながらもツータッチでファーサイドに流し込んで同点弾。

交代で終了間際に入ったカラブリアが守備で不安な面を見せるも、ATに左のロフタスチークから右サイドのカラブリアにサイドチェンジ。
斜めに動いたプリシッチに預けてカラブリアがBOX手前に走り込みサイドに流れバストーニを釣り空いたBOX内にレオンが走り込みプリシッチのスルーパスを受けて抜けたレオンが中央で構えたエイブラハムに折り返して劇的逆転弾。

【守備面】
開始直後に前線のアプローチが緩み、最終ラインを押し上げてる最中にチャウとトモリの間をインテル最終ラインに狙われロングボールをタレミがトラップしてまたも集中力が欠けたタイミングで失点。
前半からのプレスで中盤にも疲れが見え、自分たちが攻めた直後にインテルの中盤に運ばれチャンスを作られシュートまでいかれるも最後の場面で体を投げ出してブロック、ムサが体を張って競り合いカピターノメニャンがライン上でセーブ。
0-2になりレオン投入で左サイドが上昇気流に乗るも、インテルのそのサイドを狙い左から右に流して危ういシーンを作られるも安定したセーブでメニャンがシャッターを閉める。

前半から走りまくり攻撃でも貢献していたエメルソンに披露の影響が見えるも
プリシッチが休むことなくカバーし交代で入ったロフタスチークも中盤の守備で働き、チャウも最後まで諦めることなく滑り込んでクリア2トップのプレスにレオンも守備でも闘志を見せる。

自力で叩き込んだゴールで優勝🏆

就任2試合目でスーペルコッパ・イタリアーナ優勝🏆


後半の立ち上がりで0‐2と追い込まれるのレオンの投入で反撃。
左サイドを攻略し縦の速さ、フィジカルで圧倒し今のミランを象徴するテオ、レオンの2人がこの大一番で自覚を取り戻して攻撃を牽引。
テアオの破壊力、圧を加えレンタルながらも前回のダービーでも熱量を露わにしたタミー、盾を使い攻守で活躍のキャプテンアメリカ、批判を受け続けたカラブリアで重要な逆転弾を奪いPK戦に行かずに自力優勝🏆
早々の交代策システム変更闘魂剥き出しで精神的支柱も担ったコンセイソン。
そのやり方で短期間で引き締まり、ピオーリ、バレージ、ズラタンも見つめる中、闘いトロフィーを掲げられて最高の朝だった。

この試合カピターノのメニャンがカラブリアと一緒にトロフィーを掲げる瞬間は
涙腺を崩壊させる記憶に残るシーンに。
2試合とも逆転で勝ったこのドラマを含めてクラブの歴史に残るものになったんじゃないだろうか。

試合後のロッカールームで葉巻を咥えて踊り、ピッチではボスとしてチームを引き締めてくれるコンセイソン。そんな熱い監督を待っていた。フォンセカが頑張って積み上げようとしていたものをコンセイソンで形にして完成に近づけれたのかもしれない。
この勢いで元の熱を全体で取り戻しコンセイソンが更に叩き上げ
冬のメルカートで人員整理をしながらバックアッパーを獲得してカンピオナートでの逆襲を期待して。

カラブリアは守備面でまだまだ不安な部分はどうしてもあるけど
コンセイソンの4‐4‐2のRSBでの立ち位置ならこの試合みたいに、DFを釣る動きをし続けれるから攻撃面で貢献できるんじゃないかな。
調子を上げて守備面も優勝したシーズンの様に自信を持って戦える状態になって生え抜きカピターノとして今までの不安定なパフォーマンスを跳ね飛ばすぐらいの活躍を期待したい。

HONAMATA

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