フォンセカ解任から1週間も経たないうちに新年初試合がやってきた。CL出場権確保に向けた意味でも大事な2025年初戦、ユベントス戦。
結果的には今シーズン初の逆転勝利で、今季公式戦1敗しかしていないユベントスを破りコンセイソン体制初陣を勝利で飾ることができた。
そんな1戦を緩く振り返ります。
開始時の形、スタメン
※()内は交代時の選手、ポジションはその後変更
戦術という荷物を荷解きする時間もなく、コンセイソン体制が出発。
ピッチ外で暗黒期脱出をしたピオーリが顔を出しに来て現メンバー、タイトル獲得メンバー達と会話を交わしコンセイソン体制の試合前にチームの雰囲気が凄く良くなった。
あの時期に就任して、すぐ解任される立ち位置にあったピオ爺がここぞという所でも白星を飾ったり、王の帰還でチームがまとまって暗黒期を脱出し、CL出場権確保からまさかのスクデット争い、スクデット獲得まで達成したピオ爺の来訪に皆ニッコニコだったし凄い愛されてた。
チームの空気が柔らかくも引き締まりもしたんじゃないかなと感じるシーンでした。
そんな中で始まったスーペルコッパ・イタリアーナ。
コンセイソン体制、メニャンが遂にカピターノとして試合開始。
前半は433スタートで復帰したプリシッチが右に、中盤は前節復帰のベナセル、フォファナ、ラインデルスが遂に並ぶ形に。けれどテオ、エメルソンの部分が狙われ左右に振られて左から右に流されて抜け出したユルディズにニア上をぶち抜かれて早い時間に失点。
テオは前節から頑張りはするけど守備面が安定せず、前半は悪目立ち。
ユベントスの両サイドが一切サボらないから攻撃が手詰まりしてモラタと中盤の間も埋められて上手く攻められないまま時間が過ぎてった印象。
ベナセルは感覚取り戻せるまではボールを極力触れていたいように見えるし球離れは良くないよねと…ワンタッチで流したいけど何回も触りたがるからその時間でギャップが作れそうなシーンも持ちすぎで相殺されてたかな。でもこの中盤3人は降りて低い位置から組み立てもローテーションしながらできるから面白い。
結果的に前半で1失点で抑えられたのが大きかった。
ハーフタイムの修正力
2列目が横並びのシステムではモラタが引っ張った最終ラインを活かしにくいし守備のスタート位置も少し低くかったから後半入りたてからラインデルスを1上げて列4231に。変更後、前線から守備のスイッチが入りやすくなりコンパクトに守れるようになって攻撃も少しずつ活性化できていたように見えた。
コンセイソンは交代に対して積極的で早いタイミングでベナセルを下げて復帰したムサを入れ替えた辺りからリズムが変わってやりたい形で攻撃が作れるようになっていた。
CKからエリア内フリーのテオが右足で当てるも枠の外に外したあのシーンは決めてくれないとね…。
でもその後のトモリがすぐ駆け寄って声かけてたシーンが1番今のミランに必要だった部分だったと思うからそれだけで収穫かもしれない。ファミリー感がまた感じられるようになってたよね。
エイブラハムを入れたタイミングでコンセイソンの得意な442の形に変わってからはもっとチャンスも増えてサイドバックが高い位置まで行き、その間にサイドのプリシッチ、ラインデルスが内側のポケットに侵入する動きを取り続けられてめちゃくちゃ円滑に回り始めてた。
モラタのポストプレイからテオが攻撃で上がってそのスペースをプリシッチが入り込んでPK獲得からの頼もしすぎるプリシッチのPKで同点に追いつけたし1試合目ながらコンセイソンのやりたい形が見えた場面だった。今のメンバーならやるサッカーのスタイルも合うだろうしピオーリ時代で磨いた守備から始まる攻撃だったり、フォンセカの1TOPに当てて積極的に2列目の飛び出しを使う両方のやり方が活きる良いシステムだったなと。
逆転弾のエメルソン➡降りてきたモラタに当ててワンタッチで裏➡ムサ走る➡ダイレクトで折り返す➡オウンゴール誘発で勝ち越しのシーンは自陣から疑似カウンターでゴールまでたどり着けるシンプルかつ明確な攻めで見ていて気持ちよかった、、、
442に移行してから明らかにテオの攻撃が活きるようになって今後の最適解になりそうで楽しみでしかない。それと復帰したてのムサの運動量と機動力がバケモンだった。
エメルソンのスペースを埋めながらサイドも使えてたから攻撃の幅が増えそうでコンセイソン初陣から期待大の出来と内容だった。
エメルソンは守備は良いけど攻撃がずっと物足りないからレオン復帰したら右サイドバックはヒメネスが最適解かな…贔屓目だけどカラブリアも攻めなら頑張れる気がするから使っていってほしいな。
トモリも心機一転で動きも良くなってたしチャウは安定で良かった。
最後ATのガッティのシュートをガッビアがブロックしたシーンには流石だなって感じたし直後にカピターノメニャン筆頭に皆がガッビアに駆け寄るシーンがこの日1番の胸アツシーンでした。
試合後も円陣組んでコンセイソンが士気を高めていたり、ベナセルがその輪の中心で鼓舞してたのを見て求めてたのはこういうモノなんだよって改めて実感した。
失ってたファミリー感がコンセイソン体制で取り戻し戦術も浸透して後半戦巻き返しなるか。
スーペルコッパ・イタリアーナ決勝はミラノダービーだからそこでタイトルも取ろう。
そして去年は1年お疲れさまでした。本年もよろしくお願いいたします。
2025年はフォンセカの気持ちも無駄にせずに新体制でしっかり基盤を固めて赤と黒に毎週染まることを祈って。
HONAMATA
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